2019年05月09日

「電気通信番号関係の制度改正」で Twilio はどうなるのか

意味深なタイトルですがぶっちゃけ外野にはわかりません。とりあえず流れをまとめてみる。

  • 追記@2019-06-19 具体的な対処法について追記
  • 追記@2019-06-28 対象外になった旨を追記
  • 追記@2019-07-31 日本語版のお知らせが充実してきたので追記 主にしなくてよくなったことについて

以降「本家」は Twilio の開発元のアメリカ企業の方で、「日本版」は KDDI が代理店やってるほうのこと。

Twilio からの連絡

4月11日 本家から英文メール。電話番号の自由な発行に対して各国で制限が始まってるから、コンプラ強化のため対象国の人は個人情報や身分証明書を提出してね、といった英語の内容。
すぐに代理店から日本語で追加メール。この時点では「日本は大丈夫ですよ、心配かけてゴメン」だった。→米国Twilio社からのご案内 Action Required Enabling Compliance of Your Twilio Phone Numbers について

5月5日 日本版のお知らせに、新規に番号を購入するときに、書類提出は必要ありませんが住所入力が必須になりましたと載る。翌日編集され「現在は登録の必要はありません」とされる。→【更新】日本の電話番号購入時における住所登録のご案内

5月8日 代理店から2019/5/22 より施行される新しい電話番号に関する法令に準拠するため情報提出が近々必要になりますとメール。→電話番号に関する法的要求事項について

情報提出って…フォームに自己申告?それとも身分証明書?
Twilio の代理店が本家の発表に慌てて日本語メール送ってくるってのは前にもあった気がするが、今回は輪をかけて混乱している感じが伝わってくる。

6月19日 本家から英文メール。「[Advanced Notice - Action Required] July 30 deadline for Phone Number Regulation Compliance」。書類の提出は7月30日が締め切りだから必要な対応を取ってね。

6月28日 API経由で購入する際の紐づけは一旦対象外になった模様(日本の番号の場合) → IncomingPhoneNumber API に関するスケジュール変更のお知らせ

7月31日 代理店から、住所登録の必須化は延期されましたとメール

Twilio の世界的なコンプラ強化政策に日本の法令改正がかぶった感じだろうか。

二転三転しすぎて追うのも疲れたのでこれ以上は積極的には追記しません。末尾に参考リンクをまとめているのでそちらも参考に。

「新しい電話番号に関する法令」とは

長くなったので別記事に分割。かいつまんで説明すると、市外局番を用いた電話転送サービスの契約が厳しくなり、たとえば犯罪収益移転防止法なみの本人確認が必要になった。

Twilio の対応予想

  1. 「050使うだけなら登録も提出も不要」
  2. 「市外局番の取り扱いやめます」
  3. 「市外局番使わなくてもとりあえずみんなの情報収集します」

さてどう転ぶか。

Twilio が求めてきた対応

住所登録 (AddressSid) と証明書類/アイデンティティの提出 (IdentifySid) が必要になった。

国ごとに違うが、対応が必要な日本の番号は「Local Numbers」(市外局番)と「National, Toll-Free Numbers」(050 / 0120、0800)。まさかの市外局番使わなくてもとりあえずみんなの情報収集しますパターン。
→いつのまにか住所登録は必須だが、書類提出は 推奨 扱いになっていた。

用意するのは「名前」「住所」「生年月日」がわかる書類(別々でも可)。具体的には運転免許証、健康保険証、母子手帳、パスポート、公共料金の請求書など。市外局番を使う場合は、その市外局番と同じ地域の住所を証明する必要がある。それ以外の場合は日本国外の住所でもいい。

これは End-user つまりその番号を実際に使う人の情報を求めている。 例えば複数のクライアント向けに電話番号の転送サービスをしている場合は各顧客の情報が必要。あとそういうサービスは先の法令改正で余波を食らうはず。 自分だけが使うアカウントならあまり気にすることはない。

End user の解釈について

自分の使い方だと関わりがないけど気になったのでメモ。該当する人はきちんと問い合わせて確認してください。

本家の FAQでは、各国の法令の目的は、実際にその番号を使っている人、電話を受ける人、エンドユーザーが誰なのかを調べることとある。

Q: Which countries are affected? What are the exact requirements?

[…] Regulators want to know who is using the phone number and where they are located. It is therefore understandable that the regulations focus on the end user, the party actually using the phone number in question to make or receive calls.

一方で日本版の FAQ では「Q:どの住所を登録すべきですか。」に対して、求められているのはエンドユーザーではないと明言してしまっている。(文末で「変更あるかも」って逃げてるが)

アカウント利用者の住所を登録ください。[…]サービスを不特定多数に提供している場合、このサービスを使っている方(エンドユーザー)はTwilioアカウント利用者ではないため、住所登録の必要はありません。

うがった見方をすれば本家も「当局はそう言ってるけど…ね?」という風に読めなくもないが。

登録手順

具体的な手順は下記の通り。日本語版が Qiita なのは公式がヘルプとして貼ってるから。立場がいまいち不明な「エバンジェリスト」が書いた Qiita を公式ヘルプ扱いするって、どうなのかね。こう頻繁にルール変更されるのを見ると、情報が食い違っても言い訳できるようにしている風に見えてくる。

登録が終わったら、今後は電話番号を購入するときに AddressSid を選択する必要がある。API経由で購入する場合も当然該当するので早めに改修しましょう。
→しかし実際に API が使えるのはレギュレーションが実施されてから!
→FAQとメールによれば試験的に解放される日ができた。本番環境でたった3時間だけ。8月12日の17〜20時(JST)、盆直前の就業時間後だ!

法令準拠?

ところで今回の法令改正の対象は市外局番、求められる本人確認方法は「犯罪収益移転防止法に準じる」とある。具体的な内容について調べると、非対面取引では書類原本を送らせて記載の住所に手紙を送って完了とか(転送不要でお送りしますとかいうアレ)、特定のソフトウェアで撮影した顔写真と写真付き身分証明書を送信させるとか。

ではTwilioの現状は、法令の対象外である050番号までカバーしている反面、本人確認の方法としては不十分なのでは?
とはいえガチガチになったら面倒だし、クライアント多数抱えるアカウントとかしんじゃう。今後さらに強化するとしても、050だけは外してほしいなぁ。

リンク

posted by かぷらす at 07:05| Comment(0) | 調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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